アルバムタイトルを「Launcher」に決定した後にこのアルバムを飾る、象徴的な1曲目が欲しくてHIDEOさんに書いていただいた楽曲。
何度も立ち上がり戦いを勝ち抜いていく荘厳さを表現するためにakkinさんと相談した結果、全編に鐘の音を使っています。
唄入れは実は難航。というのもどうしてもこの曲にふさわしい力強さをと思いLiSAに普段と少し違う声の低い成分を多めに使う唄い方をお願いしたため。これがどうやらずいぶん喉を消費するらしく、歌い終わる頃には枯れ果ててしまっておりました。
しかし、その甲斐あって、素晴らしくカッコイイVocalになりました!
アルバムの幕開けとしてイントロを少し長くしてそこにラジオのノイズ、カウントダウンなどの演出を施しています。英語で「離陸準備はOKだ!」というセリフも隠されています。注意して聞いてみてくださいね。
始まるぞ!感が出せたのではないかと思います。
2014年最初のシングル。
アルバムの2曲目がこの曲になることはアルバム制作当初から決定していました。
楽曲制作当時を振り返って思い出すのは、実は、2番のサビを作るか作らないかで田淵さんと悩みに悩んだ思い出が。1番を先に作って頂き、フルコーラスを追って頂いた最初のプランでは2番のサビがありました。2番のAメロがなくRapになっていた時点で随分異例の構成であり、ここは作曲田淵さんの一つの挑戦状だったのですが、「流石にその後にサビに行かないとまずいであろう」と。なのですが、もはや攻めるならこのままあえて最後サビまでぶっ飛ばしませんか?と話し合った結果この形に。
最終的には田淵さん、攻めるなら間奏も変拍子にしましょう!と(笑)
なんとギターソロの部分は変則の7拍子。
という具合に攻め攻めで制作した渾身の一曲です。
目まぐるしくギター、ピアノ、オルガンの切れのあるフレーズが飛び交うアレンジを施してくださった堀江さんの功績も大きい1曲です。
アルバム制作後半にできた楽曲。
他のアルバム楽曲が全体的に激しくカッコイイ感じだったので、ある意味LiSAらしいテヘペロ感が欲しいね、と言ったところで田淵さんがまさにという1曲を書いてくださいました。
楽曲から感じてもらえるかと思うのですが、レコーディングも終始笑いの絶えない現場で、黒須さんからも「楽しい思い出しかない!」と言って頂ける程度にはみんな笑顔でした。
唄録りも至って順調!ノリノリで唄うLiSAがあまりに楽しく力が入り過ぎて「さぁ、ゴールテープなんてまだ遠いけど!」の部分でコブシを回し過ぎてしまい、演歌のようになって自分で笑ってしまった笑い声をそのまま採用。ゴールテープなんて、の部分は唄い直しましたが(苦笑)
ディレクターとしては近年確立してきておりますLiSAのステージにおける「エロ演出」はもはや無視できない!ということで、DOCTORに続く楽曲としてカヨコさんに書いていただきました。ということなのでそれなりに色気のある歌詞をお願いしますよ!とLiSAにお願いしていたわけですが、まさかここまで赤裸々な内容になるとは。
歌詞をメールで受け取ったのが爽やかな朝のコーヒーショップだったのですが、正直驚いたのを鮮明に覚えております。とはいえ、素晴らしかったので、文句なしのストレート採用です。
メロディの持つ「和」のテイストを最大限に活かしつつアレンジして下さった堀江さん。Bメロの部分、蝶が舞っているようなイメージをとお願いしたところ、まさに妖艶な蝶が舞うようなギターのフレーズを作ってきてくださり、感動しました。
細かいところでは「甘く甘い蜜で君をいざなう」の「いざなう」の部分にエフェクトでピッチを下げたLiSAの声をうっすら忍ばせております。甘い罠の裏に潜む狂気を表現してみたくて。
今回LiSAへ初提供してくださったebaさんの楽曲。
実はebaさん、東京で音楽活動を始める前に地方でガルデモ時代のLiSAのライブを観に来て下さっていたということで、今回の楽曲提供を心から喜んで受けてくださいました。
作詞の古屋さんともスタジオで驚くほど意気投合しており(笑)、まるで僕自身の唄の内容です!と熱く古屋さんに語っていたのが印象的でした。
レコーディングを行う際、まだタイトルが決まっていな曲に仮タイトルをつけて作業を進めるのですが、LiSAが最初にebaさんのデモを聞いて付けた仮タイトルが「望遠鏡」。
彼女の中では最初からとにかく浮かんできたイメージが望遠鏡だったようです。
PiNK&BLACKというコンセプトでシングルをリリースする際にかねてから「きっとLiSAにぴったりの曲を書いてくださるに違いない!」と密かに思っていた野間さんに満を持してお願いして作って頂きました。そんな野間さん、制作で深く関われば関わるほどLiSAのファンになってくださいまして、スタジオでも「すごいですね!LiSAさん、めちゃくちゃ唄もうまいですね!」と絶賛してくださって、本人もご機嫌で唄録りが進行しておりました(笑)
LiSAの歌詞作りと野間さんの曲のアレンジが並行作業だったので、空を飛ぶイメージの歌詞に合わせて野間さんはサビに「Uh~」というコーラスを入れる案をくださり、それを聞いたLiSAがまた更に歌詞を書き進める、といった具合に生み出されて行きました。
LiSA史上最高にヘビーな楽曲をBLACKサイドとしてシングルにしよう!とSiMのMAHさんにお願いして生まれた楽曲。
曲が途中からレゲエに変わったりする展開はデモを頂いた瞬間にニヤリとしてしまいました。これこそ、まさに!と。
アレンジをしてくださったakkinさんも本領発揮!日本のヘビーロックサウンドの一角を担うと言っても過言ではないサウンドメーカーの手腕をふるってくださいました。
スタジオでは凄腕パワードラム、岸田教団のドラマー、みっちゃんの用意したスネアドラムのピッチ(音程)を限界まで下げ、ありったけの力で叩いてもらうことで太いサウンドを作りだしました。みっちゃん曰く、「こんなにピッチさげてダルダルになったスネア叩いたことない!」とのこと(笑)
こちらもアコガレ望遠鏡と同じくebaさん作曲。アレンジもebaさんです。
アルバムコンセプトのロック色を強く打ち出した曲を、とお願いして制作に入りました。
切りつけるような疾走感が印象的な1曲です。
実は演奏の難易度は相当な高さで、レコーディングも難航するのでは・・・?と懸念しておりましたが、なんと、まさかまさかの1発OK。ドラム、ベース、1本目のギターはファーストテイクです。ものすごい集中力で演奏され、圧倒する気迫を感じ、「もう、これでOKです!」となりました。
「2014年に弾いた曲の中1番難しかった」
とは収録後、ベースを担当する高間さんが発した一言。
かねてから曲提供をお願いしたいと思っていたじんさんにお願いして書いていただいた楽曲。アレンジの大半をレコーディング当日にじんさんが参加ミュージシャンの皆さんとその場で練り上げて1日で作り上げました。作業は深夜に及びましたが、そのかいあってまさにこれぞ「バンドサウンド」という仕上がりに。
2番のAメロ折り返し部分に「ガヤガヤとしゃべり声を入れたい」とアイデアを出したのはLiSA。リズムが止まる瞬間に言われたらハッとするでしょ?と。
言われたら傷つくなぁ、というワードをちりばめることになり、たくさん録った中から選びぬかれた3つの言葉が入っています。聞きとれますか??
こちらも田淵さん作曲ですが、実はこの曲も来るべき日にリリースしようと随分前からお預かりしていた楽曲の一つ。ロックに攻めるこのアルバムにぴったりでした。
こちらもANTIHEROとは違ったテイストですが曲がブレイク瞬間に「ちょっと黙ってて」と刺さる様に言い放つLiSA。こういうセリフにも才能があるようです(苦笑)
今回のアルバムで複数曲ドラムを叩いてくださっている「まっしょい」こと山内さんのドラムにも注目。特にギターソロ以降、アウトロにかけて高速連打のフレーズがいくつもあるのですが、全てまっしょいさんのアドリブです。スタジオでアレンジのakkinさんと顔を見合わせて「なんかわかんないけど、すごいね・・・」と驚いた記憶が。
あまりに高速で正確無比なドラムを涼しい顔で叩くまっしょいさんにLiSAが「まっしょいさんてロボットなのかも!」と言いだしてスタジオで爆笑でした。
渡辺さんにあまりにキュート過ぎるメロディの楽曲を頂き、さてアレンジはどうしたい?とLiSAに投げていたところ、海外公演中のLiSAから深夜に送られてきたメールには一言。「コンピューターおばあちゃん」とだけ記されておりました。(苦笑)
つまり80年代エレクトロということで堀江さんに伝えたところ、チップチューンでいかせてください!と、このとびきりポップなアレンジが完成しました。
アレンジデモを聞いたLiSAは今度は「だったらゲームを題材に!」と古屋さんに歌詞をお願いすることに。流れるように完成していきました。
間奏でまるで機械のように唄う「アソアソボウ ムチャシチャオウジャン」は機械ではありません。まぎれもなくLiSAが唄っております。
以前から機械のように唄うマネがメチャクチャ旨かったのでいつか使えないか?と思っていたのですが。この曲でした。(笑)
このアルバムで最後にできた楽曲。
2015年の武道館を終えたLiSAが今一番唄いたいことを唄っています。
唄入れの当日まで、ずっと歌詞を細かく修正しており、それどころか、ハーモニーまで全て唄い終わった後にまで「やっぱりここ、歌詞変えたい!」と唄い直し、昼から夜中までずっと唄い続けてへとへとになって完成させました。
イントロのカセットテープに録音しているような処理はLiSAのギターを弾き語る鼻歌のような作曲デモと、メッセージを届けるような歌詞の内容から思いつきました。
咳払いは本当に唄いだす直前にしたもの(笑)
本来ならカットですが、あえて残しました。
古屋さんに歌詞をお願いする際にLiSAがイメージとして伝えてきたのは、ライブにやってきてくれるファンの皆さんのコト。こうして集まってかけがえのない今を共有できているんだよ、といったメッセージのような歌にしたい、とのことでした。
そんな彼女の想いを具現化できる古屋さんの素晴らしい歌詞です。
野間さんの楽曲を聞かせて頂いて真っ先に浮かんだのは「草原で気持ちよく風に吹かれている」ような風景でした。アレンジして下さったやしきんさんにはそのイメージを伝えたのですが、見事にそんな爽やかな風が吹くような音に仕上げてくださいました。
このアルバムに収められた曲たちの中で、もっとも難産でした。
制作に入った段階から“2014年という今のLiSAをリアルに切り取った”今後の彼女のキャリアの中でもものすごく大切な1曲となる手ごたえはありました。
その分、いつにもまして一切妥協のない作業。
作曲のカヨコさんには音符ひとつまでこだわりを詰め込んで頂き、アレンジの堀江さんには実は2回も完全に作り直しをして頂いており・・・。3度目の編曲作業後に上がってきたデモを聞かせて頂いた時には「これだっ!!!」と鳥肌が立ちましたが、その後もLiSAの作詞作業もも難航を極め・・・。
最後の最後まで、まるで完成を阻まれているかのごとく何もかもすんなりと進まなかったのですが、歌詞に関しても彼女自身、この曲を書ききったことにより次のステップへと確実に踏み出して強くなれたのではないかと思っています。
シングルとして発売されましたが、間違いなくこの1年間と、アルバム「Launcher」を締めくくるにふさわしい曲です。
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